プラネクスから実売9,990円(税込)前後と手ごろな2.5GBASE-T対応スイッチングハブ「FX2G-05EM」の販売が家電量販店やネット通販で始まっている。早速入手したので開封の儀をお見せしたい。
待望のLANハブ登場に売り切れ続出!
コロナ禍を背景にリモートワークやゲームなど家で過ごす人が多くなっており、高速で安定したネットワークの通信環境が求められている。家庭内の有線を用いたネットワーク環境(LAN)は1Gbpsや100Mbpsの速度で構築されている環境も多いことだろう。そして、プラネックスコミュニケーションズ株式会社(PLANEX)から2021年7月上旬に順次販売開始となっている「FX2G-05EM」。なぜ話題になっているかと言えば、1Gbpsよりも高速な“2.5Gbps”に対応したスイッチングハブが”1万円を切って”発売されたから。同様の製品はほぼ1万5千円以上で販売されているものばかりで、なかなか手が出しにくかったのだ。
近年では光回線を用いた一般家庭向けインターネット接続も2G/5G/10Gbpsと高速化しており、1Gbpsでは性能が出し切れない環境になりつつある。また自作PCを中心に近年発売されているパソコン(のマザーボード)に搭載されているLANポートは2.5Gや10Gbpsに対応のものが増えてきているほか、スマートフォンなどのWi-Fi接続も1000Mbps(1Gbps)以上で接続できるものが多く登場している。そんな高速なデバイスがあふれている中で、それらを繋ぐための家庭内の高速なネットワークは価格と発熱の問題により中々普及しなかった。このあたりの話を始めると収拾がつかなくなるため割愛するが、インターネットや接続するパソコンが1Gbps以上の規格に対応しているにも関わらず、お手頃なスイッチングハブが無いため泣く泣く1Gbpsに甘んじていた……そんな人たちが渇望していた製品がようやく発売されたのだ(前置き長すぎ)!
プラネックスの公式サイトではヨドバシ.comやPCワンズ、NTT-X、amazonなどが購入先として挙げられているものの、登場した7月1日から日が経つにつれ在庫がなくなり、7月5日にはどのサイトや店舗も売り切れ、お取り寄せ(2~3週間)となってしまった。早く潤沢に出回ることを願いたい。予想以上に売り切れが早く、筆者も焦りながら購入してきた。そして大事なことなのだが、秋葉原での入手は残念ながら難しかった。
開封の儀!
早く使いたいので、早速開封の儀に移りたいと思う。購入したFX2G-05EMは購入者向けに能書きがずらりと書かれているパッケージではなく、いわゆる茶箱で至ってシンプル。
開封すると緩衝材トレイに本体や付属品が収められている。カーボンニュートラルな時代に向けて実にシンプル。
保証書や取り扱い上の注意事項が書かれた紙面の裏は製品のスタートガイドとなっている。スイッチングハブは電源とLANケーブルを繋げば使用でき、設定するような項目も無いので、こちらも至ってシンプル。
主な同梱品は本体と電源(ACアダプター)、シート状のゴム足。壁に掛けるためのネジは別売なので必要な人は注意しよう。
さすがにやる人はいないと思うが、ポートが空いているからと言って、ループとなるように接続することはダメ、絶対!!
さて、話を戻して、同梱品を見ていこう。といっても上記で紹介した本体とACアダプター、ゴム足だけだ。
開封した場合は保証規定に同意したとみなします。
ACアダプターの型番は「DSA-12PFU-12」、メーカーはDEEVAN(台湾の電源メーカー)。入力電圧は100Vから240V、周波数50/60Hz対応で0.5A。出力は12Vの1A(12W)でセンターがプラス極となっている。もちろんPSE対応。
本体も至ってシンプル。電源やLANの接続部、表示ランプが同一面に集約されている。
横からみると通気のためのスロットにより向こう側までよく見える。ファンレス仕様なのでうるさくないことも嬉しいポイント。
底面には壁掛け用の穴が設けられている。
一面に集約されているため、裏面(こちらが表面?)には何もない。
ポート面を底面側から。
ゴム足はゴムシートから取り出すタイプ。3M社の両面テープが付けられているので困ることもないだろう。
<※注意>
筐体を開封した場合は保証が受けられなくなるだけではなく、感電などのケガや事故の恐れがあり、推奨するものではありません。AKIBA365編集部では同様の行為による一切の責任は負いませんのでご承知ください。
さて開封の儀ということで、本体も開封してみた。このあたりは公式サイトにも内部が掲載されているので、無理に開ける必要は無いだろう。ふたはネジ3本で止められており、こちらもシンプルな構成となっている。
空冷のためヒートシンクは大型のものが使われている。少しきになったのは、壁にかけて使うと熱が内部にこもりそうなこと。壁掛けの場合は煙突効果を考慮すると縦にかけた方が良いのだろうか。(※壁にかけず直置きする場合は縦に置くと一方の通気孔が塞がるため好ましくないと思われる)
基板は「270-NB1-MS205A004B1」「168K4N358E」でREV.B1となっている。2102は2021年第2週か……
冷却を強化するために基板底面に放熱用アルミプレートが導入されている。
基板の空きパターンにスイッチ用のランドが見られた。リセットスイッチとハブ/ルーター切り替えスイッチ用の空きパターンだろうか。筐体側にも用意されているので派生機種が控えているのかもしれない。
サイズは約160×110×26mmで手のひら大といったところ。とてもコンパクトにまとめられている。
使用感については現在、耐久試験中のため改めて紹介したいと思うが、ファーストインプレッションとしては動作に問題は出ていない。ただ筐体の温度は比較的高く、持っていられない寸前のような状態であるため、エアーフローには気を付けたい。
マルチギガビットに対応しつつ、安価に仕上げた本製品はコロナ禍のネットワーク構築に強い味方となるだろう。ファンレス構造の放熱配慮も訴求していることから、静かに使える本製品は一般家庭にこそぴったりと言えるかもしれない。高速なスイッチングハブを検討している諸氏には候補の1つになると思われる。
<製品情報>
2.5Gbps対応5ポートスイッチングハブ
■発売元:プラネックスコミュニケーションズ株式会社(PLANEX)
■型番:FX2G-05EM
■価格:9990円前後(掲載時)
■発売日:2021年7月上旬
■製品サイト:https://www.planex.co.jp/products/fx2g-05em/
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